地球環境問題の深刻化が進む中で、資源循環の分野では、従来「3R」（リデュース・リユース・リサイクル）といった廃棄物を主眼とした言葉の中で語られていた事柄も、近年は循環経済（Circular Economy)と言い換えられ、製造・利用から廃棄・リサイクルまでのライフサイクルをカバーする、より実効的な制度が求められるようになってきました。

新規製品・物質が次々と世に現れ、我々のライフスタイルも日々変化する中、使用済み製品から得られる「二次資源」の循環を推進するためには、回収システムの構築、リサイクル技術の確立、二次資源を新たな製造に活用するための基準や制度と社会システム、そしてそのような資源循環の思想を設計段階から盛り込む「エコデザイン」が必要です。
しかし、現在までこの分野に関する科学的知見や、それに基づいた制度の設計例は必ずしも多いとは言えません。

本講座では、真の資源循環型社会の構築のために必要な科学的知見の探求を行っています。